甘々果汁BABY







小さな窓からさしこむ
きれいな太陽の光だけで、



今日が晴天だということがよくわかる。



その光に映し出されている
あたしたちの食堂も負けないくらい綺麗。


私立中学だから当たり前だけど。



あたしたちの中学は
高偏差値を誇る未咲高校(ミサキコウコウ)の付属校。


エスカレーター式だから、
中3の今でも受験に専念することはないけど

内申点が基準に達してないと、
一般試験を受けることになるみたいです。





って……。


なにあたし丁寧にご説明してんの。



それより梨…梨梨梨梨梨。






「どぉしよぉぉぉぉ。」


「食べちゃえば。」



もぉぉ…。



「他人事みたいに!」

「だって他人事じゃん。」

「澪のばか。」





あたしは食堂のおばちゃんの前で、
おぼんを持ったまんま梨を眺めている。