待て待て待て…。 落ち着け明花。 ダメだよ、弘斗の前では一度も 果物食べたことないんだから……。 「明花も嫌いだっけ?キウイ。」 可愛い顔して口をとんがらせる弘斗。 「や、やぁあの、そうゆうわけじゃあ…」 「じゃあやるよ。」 そう言ってあたしのお盆に ちょこんと酸味が特徴の美味な果物を 置いてしまった。 こうなったら弘斗が教室戻るの 見計らって、おばちゃんに返してくるしかない。 「食べねーの?」 「さき...行ってていいよ」 「待ってる。」 そんなぁ~…。