あたしは知ってるよ。
野上くんが恥ずかしがりやで、
でもあたしに対しては凄くいじわるで
ちょっとクールなときもあって、
なんかムカツク人だっていうこと。
でも。
あんな一言を聞いただけであたしは...
あたしのおつむは...
どうしても都合のいいように考えちゃうよ。
「めーいか。放心してんのかー?」
「うわっ」
誰かの呼びかけに気づいて
目の焦点を目の前に合わせると
そこには弘斗のドアップフェイスが。
「ご、ごめん、なんだっけ?」
「だから、俺これ嫌いだから、いる?」
それは今日の学食メニューデザートである、
キウイでした。

