あたしがモジモジしてる隙に、
思わぬ一言が向こうから聞こえてきた。
「俺ムリ。予約済みだから。あんたらと約束したつもりはない。」
「俺も~。寄る奴からは逃げたくなるタイプだから。」
野上くんの『お断り』に引き続き、
弘斗の意味深な発言により
たかっていた女子たちは
「予約済みって誰なの…?」
「真夏くんがいやなら...あたし寄らない。」
「だからあたしたちと組んでよぉ」
おい。結局それじゃあ寄ってるだろ。
そんな突っ込みを心の中で呟きつつ、
野上くんの一言が気になった。
「予約済み…?」
「あ。やっぱ気になってんだぁ?」
「べ、べべ別に、そーゆうわけじゃ...」
澪はあたしのほっぺを突っついて
にやにやと笑っている。
人の反応見て楽しむなっ。

