「う、うっそだぁっ……。」
なんで...あたし、
涙があふれてくるんだろう?
野上くんに嘘付かれたから?
野上くんが嫌いだから...?
ううんっ。違うよ。
自分が一番よく分かってる。
冗談でも。
『好きな女は小杉明花。』
そんな言葉を聞けただけで、
夢みたいに。夢以上にうれしかったんだ。
「これは冗談って言わない。」
「冗談でしょ...。」
「ったく......。」
呆れた言葉とは裏腹に、
野上くんは優しくフッとほほ笑んで
あたしのハートを鷲掴んで、
背中に手をまわし
あたしを野上くんの胸まで抱き寄せた...?

