なにこの人...。
あたしにこれを食べろってか?
差し出されたのはリンゴ。
しかも丸々1個。
「なんでそんなもん学校に...?」
「お前にあげようと思った。俺嫌いだから。」
「お母さんたちにあげたらよかったのに。」
あたしのその一言で、
野上くんの表情が変わった。
「……。好きだろ?お前。」
「や、え、まぁ...。」
野上くんはパッと表情を変えて、
笑顔であたしにリンゴを渡そうとした。
あたしはその変わりように驚いた。
野上くんはあたしの掌まで
リンゴを近づけておいて...
「やっぱやめた。」
そういってリンゴを鞄にしまった。

