彼女は驚いて。 怯えて。 「…ぁっ」 「なぁ、いつもお前が歌ってんの?」 答えろよ。 嘘だと言ってくれよ。 「ち、違います!」 けど、そう否定した彼女の目は。 ――動揺 別にこいつが嫌いなわけではない。 むしろ。 (面白いもの見つけた。) 驚きは笑顔に変わった。