結局、遊園地に着いても清水くんの不機嫌は治らず、私はずっと林くんと話ながら歩いていた。


きらりは相変わらず猫目。

何が楽しいんだかわからないけど、すごく楽しそう。

乗り物はいくつか乗ったけど、林くんと話ながらいるから、その流れで自然と林くんの隣で乗っている。


だから清水くんは、きらりと乗っている。


私とは


『あぁ。』『さぁ。』


だったのに、きらりとは話してる。


落ち込むなー。


「なぁ、次は立ち乗りジェットコースター行こうぜ。」


林くん楽しそう。


楽しみにしてたもんね。


「私パス。
あんまり得意じゃないの。
あそこのベンチで待ってるから。」


きらりが、すぐ近くのベンチを指差した。


「えっじゃあ、幸治一緒に待ってて。
小瀬さん行こう。」


突然林くんに手を引かれる。


「えっ、ちょっと。」


手を引かれ、ジェットコースターの乗り口まで走らされた。


「ごめん、びっくりしたよな。
でもあの二人を、二人っきりにさせたかったんだ。
皆川さん楽しそうにしてるし、幸治は緊張してんのか固い顔だし。」