「はぁ、本当にわからないのね。」


きらり、ため息はやめてよ。


なんか私すごくバカな子みたいじゃない。


「つまり、奈津美はすごく愛されてるの。
すごく愛してる奈津美が泣いてるのよ。
助けてあげたいと思ってるのよ。」


いやいや、愛されてるってきらり。


二人が私を大切にしてくれてるのはわかるよ。


わかるけど、やりすぎじゃない。


今だって結局、立ち聞きしてるわけで。


シスコンにもほどがある。

「大切にしてもらってるのはわかるし、私を心配しての行動だったのもわかるけど、やりすぎだよ。」


「はぁ。」


ちょっときらり、ため息って、ひどい。


「きらりちゃん、言いたいこと言っていいよ。」


なんで竜兄が許可してんの。


言いたい事ってなに?


「言いたい事は、私は、奈津美がうらやましいって事。」


ちょっと意味わかんないよ、きらり。