「奈津美もきらりちゃんも座って。」


竜兄の笑顔にあやつられるように、フラフラと私ときらりは座った。







「では、奈津美、きらり、ご卒業おめでとうございます。
カンパーイ。」


正兄の言葉に、きらりと二人でケーキのロウソクを吹き消して、みんなでコップを軽く合わせてから、ジュースを飲む。


はは……、もうこれどうすりゃいいのよ。


きらりを見ると、黙ってもくもくとケーキを食べてる。


このままじゃダメだよね。

「正兄、竜兄、ちょっと部屋から出て。」


「ヤダ。」


「どうして?」


あー、もう。


「きらりと二人にしてよ。」


「四人でいいじゃん。」


「なんで二人なの?」



あー、もう、なんなの正兄、竜兄。


「だから出て行ってっていってるでしょう。」


「なんで妹の部屋から追い出されなきゃならねぇんだよ。」


「奈津美といたいな俺。」


「は、な、し、を、きけー。」