ぼやけて、54枚の手紙が見れない。
涙が流れてくる。
思い出して泣いてしまうなんて。
あれから、また手紙を続ける事が出来てよかった。
清水くんは、テニス部の部長になって、全国大会優勝して、県テニス協会の強化選手に選ばれて合宿したり、国際大会にでたりと忙しくなかなか手紙が出来ない時もあったけど、ずっと手紙は続けてくれた。
合宿や国際大会なので、学校に来れない時は、私が頼まれて花壇の世話をした。
三年の夏に部活が終わり、花壇をどうするか手紙で相談して、動かせるものは清水くんと私が家に持って帰って育てることにした。
今うちの庭の片隅には、花壇に植えてあったものが根をはっている。
中学三年間、私の頭の中にはずっと清水くんがいた。
私の三年間の思い、好きと言う気持ちを聞いてもらおう、そして手紙の相手が私だったことを話そう。
手紙がどんなにうれしかったか話そう。
ありがとうを伝えよう。
そして、迷惑にならないように、告白してすぐに忘れてもらおう。
気にしないでって言おう。
清水くん、私、卒業式に告白します。