「ごめんなさい。
何がおきてるか知りたかったの。
幸治くんが何も私に話さないのは、私に話してもしかたないって思ってるからでしょう。
でも、でも、すこしでも何かの助けになれればと思って。」


俺を見ず、下を向いたまま手を握りしめ、悲しそうに話す奈津美。


そんなふうに思わせてしまったなんて。


何やってんだ俺。


何やってるんだよ。


「奈津美、ごめん。」


俺は固く握りしめた奈津美の手の上に手をのせる。


「心配かけたくなかったんだ。
それと嫌われたくなかった。」


「嫌われる?」


驚いて奈津美がやっと俺を見る。


「面倒な事に巻き込んで、俺の事、嫌になってほしくなかったんだ。」


「あっ、あり得ないよ。
私が幸治くんを面倒とか嫌いとか思うなんて。」


その言葉がどれほど俺を喜ばせるか、奈津美はわかってるんだろうか?


「奈津美好きだよ。」


「なっ、何言ってるの。」

顔が赤くなり、固く握りしめた手から力が抜けてくる。


俺はすぐに指を絡ませる。