「だって、だってね。
えっと、幸治くんは、すごくスポーツ出来るよね。
テニスはもちろんだけど。」


一通りのスポーツは、スポーツクラブでやってるし。

テニスは、逃げ込んだだけ。


「頭もいいよね。
学校が違う私の勉強まで見てもらってるし。」


中学時代は、奈津美に見てもらいたくて勉強してた。


今は、内緒で奈津美の学校の教科書をそろえ、奈津美と勉強する前に確認しておく。


奈津美と一緒に勉強したいから。


奈津美に頼りにしてほしいから。


奈津美の高校は、うちの高校より遅れていて、おかげで俺にとってちょうどいい復習になってる。


「そのうえ、料理まで出来るなんて。」


奈津美に食べてほしいから。


「沢井さんに言われたのは、本当だなって思って。
釣り合ってないのはわかっていたけど、私何も役立ってないし。」


釣り合わないなんて言ったら、俺が奈津美に釣り合ってない。


あと、役に立つってなんだ?


「えっと、俺の役に立ちたいの?」


「うん、何か私に出来る事とか望む事ある?」


………天然。


してほしい事ならある。