ゆっくりとまぶたが開き、黒い瞳があらわれた。


奈津美の瞳にうつる俺。


いつも奈津美の瞳に最初にうつるのが、俺ならいいのに。


「うーん。」


焦点があってない。


寝ぼけているな。


あぁ、こんな可愛い顔、誰にも見せないでくれ。


「幸治…くん?」


だんだんと目の焦点があってくると、赤くなっていく顔。


「えっ、なんで、えー。」


驚いてる、驚いてる。


本当に可愛い。


その赤い唇に思いっきりキスしたいけど、ベッドで抱きしめてる今の状態で、すでに俺の理性は擦り切れている。


これ以上はさすがに我慢がきかなくなる。


「目、覚めた?
よく寝てたよ。」


ーチュッー


わざとリップ音をさせて頬にキスをする。


「あっ、もう、幸治くんたら。」


さらに赤くなる奈津美。


耳まで赤い。


「もう、見ないで。」


恥ずかしそうに俯き、俺の胸に顔をうずめる。


可愛いすぎ。