「これからは奈津美だけだから、それだけは信じて。
もう奈津美しか立たない。
他の女なんて気持ち悪くて抱けない。
俺が死ぬまで奈津美だけだ。
これからは奈津美を抱きつづける。
嫌いになっても、俺諦めない。
諦められない。
俺には奈津美だけなんだ。
俺は「ちょっと待って。」


しゃべり続ける幸治くんを止めて、つないでいた手を恥ずかしくなって離した。


なんかすごい事言われて、頭がついていかない。


『抱きつづける。』って、なんて事言うの。


あと『立たない。』って、つまり、それは、男の人の……うん、あんまり考えない用にしよう。




あまりの事に、痛いのが少し収まったかも。




「……あっあの。
嫌いにはなってないよ。
でもね、ここが痛かったの。」


両手で胸を押さえた。


「うん、ごめん。」


頭を下げる幸治くん。


「それでね、聞きたい事あるんだけど。」


「なんでも聞いてくれ。」


聞きたいことたくさんあるんだけど、なんて言っていいかわからない。