悩みながらも、目をつぶった私に近づく幸治くん。


おでこに唇の感触。


口へのキスじゃないのに、また目つぶっちゃった。


恥ずかしい。


私、そうとう期待してるみたいじゃない。


幸治くんに呆れられるよー。


えっ?


閉じたまぶたに唇の感触。


まぶた、鼻、頬、次々とキスされる。


何が起こっているの?


「奈津美、好きだよ。」


甘く囁かれながら、耳へのキス。


くすぐったくて顔を背ければ、耳から下にキスは進み、何度も首筋をキスされる。


「奈津美、ゴメン。
我慢できない。
口にキスしてもいい?」


あっ、えっ?


聞くの?


「ねぇ、OKして?
それともマテ?」


聞かないで。


私、言うの?


OKって?


幸治くん、恥ずかしいよ。

ゆっくりと目を開ければ、潤んで揺れる深い紅茶色の瞳。


「奈津美、OKって言って。」


赤い唇からでた甘い言葉に、私は頷いた。


ゆっくり顔が近づいてきて、幸治くんの瞳がまぶたによって閉じられた。


私も目を閉じる。