「何ヶ月かの付き合うつもりの告白聞くから、どうぞ。」


告白……出来ません。


この雰囲気、告白無理です。


私が話し出すのをじっと待ってる清水くん。


話さなかったら、今までと同じ。


何も伝えられない。


それだけはもうイヤだ。


頑張って、とにかく話そう。


震え出す手を握りしめる。

「あっあのね。
告白って言うか、話を聞いてほしいの。」


何も言わない清水くん。


聞いてくれるのかな?


「入学当時から、清水くんは有名で顔は知っていたの。」


入学当時から騒がれてた。

テニスで、小学生全国大会優勝した清水くんがいるって。


地元の新聞にもよくのっていたから、みんな清水くんの事は知っていた。


「でも私がちゃんと知ったのは一年生の六月で。」


さぁ、手紙の相手が私だって話すのよ。


「うん、それで。」


清水くんが隣に座る。


声が優しくなってる?


「うん、それでね。」


喉が渇く。


「たまたま早く学校に来た時に、声が聞こえたの。」


声が震える。


頑張れ、頑張れ私。