「俺、汗かいててもいいって言ったよ。」


「だって、いいって言われても嫌だよ。
私、恥ずかしいよ。
手ビショビショだったんだよ。」


「そうか、恥ずかしかったか。
でも恥ずかしがりながら、手をつなぐ小瀬さんって、俺にとってはすごくいいかも。」


そう言いながら、清水くんは私の手を握る。


「ちょっと、清水くん嫌だって。」


「そう言うから、俺嫌われてると思ったんだ。
小瀬さんの気持ち詳しく言ってよ。」


「えっと、清水くんに手を握られると、私胸がドキドキして体が熱くなって、汗がでてくるの。
清水くんに汗かいてるのを見られて恥ずかしいから、手を離して。」


「うわ、これはすごい。
破壊力すごいよ。
俺の方が汗がでてくるよ。
小瀬さん可愛いすぎだよ。」


破壊力?


意味わからない。


可愛いすぎ?


私が?


「清水くん、手は離してくれないの?」


「うん、離さない。
汗たくさんだしてね。」


なんか清水くんおかしくない?


「だって、それだけ俺にドキドキしてるって事でしょう。」


「うん、それはそうだけど、恥ずかしいよ。」


「恥ずかしがってる小瀬さん、可愛いよ。」