「嫌いじゃないよ。」


大好きなんだから。


「そうかな。」


清水くんが淋しそうに笑う。


「嫌いになんてならないよ。」


「そっか、ありがとう。」


清水くんが淋しそう。


どうして、こんなことになってるんだろう。


「じゃ、英二が気になるの?」


「林くん?」


なんで急に林くん。


「そうかなとは思ってたんだよ。」


だめだ、また訳わかんない話だ。


「見に来てたよね、テニスコートに。
何度もさ。
それで今日朝から英二の話だったもんな。
遊園地来てからは、ずっと英二と楽しそうにしてるし。
さすがにわかるよ。」


えーと、えーと。


何がわかるの?


清水くんと話したかったけど、『あぁ。』『さぁ。』だけで会話にならなかったんだよ。


それで林くんと話してた。

それで、何がわかるの?


「でもさっき聞いたよな。
英二は小瀬さんの事好きじゃないよ。」


「うん、わかってるよ。」


きらりに告白してるもの。

「そっか、あれだけはっきりいってるもんな、わかるよな。」


いやいや、もっと前にわかってるから。