動きがとまった清水くん。


「予想はしてたけど。
きついな。
これくらいならいい?」


ベンチのはじに移動する。

「うん。」


私たちの間は、人二人分ぐらい離れた。


さっきの、すぐ隣に座られるよりはマシだよね。


「それで、わからないこと聞いてくれ。」


どうしよう、なに聞いていいかもわからないよ。


さっきの告白聞きたいけど、そのあとにすぐ、ムカつくって言われてるし。


嫌われちゃったのかな。


聞きたいけど、聞けないよー。


下を向けば、手の中にはグレープジュース。


「どうして、グレープジュースなの?」


「はぁ?
聞きたいこと、それ?」


うわ、なんか外した。


清水くんの聞いて欲しいことと違ったんだ。


でも、でも、気になるし。

「私の好きなの知ってたの?」


「さぁ、どうでしょう。
どう思う?」


清水くんが私を見つめる。


えーと、あれ?


聞いてって言われたよね?

答えなし?


「なぁ、どう思うの?」


えー、私に質問?


だめだ、本格的に会話がわからないよ。