都会にも、こんな綺麗な空はあったんだと、ずっと上を見て歩いてたら、


「――ぅひゃっ!?」


暗くてよく見えなくて、ちょっとした段差につまずく。


「―危なっ‥‥!」


「――!」


ギリギリのところであなたがあたしの手をとった。


「あ‥‥ありがとっ!」


そう言ってもあなたは手を離そうとしない。


「危ないからこうしてろよ」