胸のドキドキをおさえようと、軽く深呼吸をしていると、


「待った?」


だんだん近づいてくるその声のほうを向く。


‥‥“ううん、”そのひとことも出てこなかった。


制服と違う、白にロゴ入りのパーカーを着た彼に、一瞬どきっとしちゃって。


「相坂くん‥‥」


「ん?」


「なんか変な感じ」


「俺が!?」


「‥‥制服じゃないのって、初めて」


「あぁ、そうだな」


そう言ったあなたが、あたしを見る視線を下にずらした。


「ワンピース‥似合うな」