いつものカフェ。 窓際の席。 ここに来るまでも、来てからも、今日は全然しゃべってない。 いつもおしゃべりなはる君さえ、静かだった。 「あのさ」 沈黙を破ったのは、彼のほう。 「俺、自分から言っといて、本当なんなんだって感じなんだけどさ」 …なんのこと? 「かすみ、」 …え? 「好きに……なっちゃった」