「傍にいてやんよ」




ビルとビルの間に見えた花火。


「きれい」


思わず立ち止まった。
さっき、なにを言おうとしてたのかなんて、もう頭の隅に追いやられていた。


「そうだな」


ふととなりを見る。


あなたの横顔が、花火が咲くと共に赤や黄色に染まる。


「ん?」