私たちは、近くの公園のベンチに座った。
「俺、恋愛映画、別に好きじゃない」
「えっ?」
雄大の言葉に驚いて、いつものように『嘘だ〜』と笑いながら返したかったけど、そんな空気じゃなかった。
「あの映画を見たかったのは、知りたかったんだ」
「何を?」
「突然好きな人を失った人が、次の恋へ進めるのかどうか」
「それって・・・」
「俺、5年前に突然恋人を亡くしたんだ」
雄大の告白に、私は何も返すことが出来ず、そのまま静かに雄大の話を聞いた。
「中3の誕生日だった。俺たち幼馴染同士で、中2の夏に付き合い出して、初めての恋人として迎える誕生日の日、雨の中、傘を持っていなかった俺を迎えに来ようとして、事故に遭ったんだ。
それからずっと、俺の中には凛花がいる」
「りんか・・・?」
雄大が呼んだその名前を聞いた時、胸が苦しくなった。
そして、初めて雄大にあった日のことを思い出した。
私の顔を見た瞬間、すごく驚いた顔をして、その名を口にした。
