花火☆letter


お腹いっぱいになると、そのまま私たちは駅へと歩き出した。


「あのさ、さっき何て言おうとしてた?」


「さっき?」


「ほら、映画の話してて、突然恋人と別れたら、次の恋に進めるかって話」



「あぁ、きっとその人のこと忘れることはできないだろうけど、その人はその人だから、もしその人とは別に好きな人ができても、そのことをその人はきっとわかってくれると信じるかな」



「わかってくれると信じる」



「ほら、今日の映画の子は、恋人が亡くなってるでしょ?」


私たちが観た映画の主人公は、恋人と死別している。


「亡くなった人の気持ちは聞けないから、わからないけど、その人は新しい恋人ができても、『なんでだよ!』って言わないと思うんだ。確かに、切ない気持ちになるかも知れない。でも、それ以上にきっと大切な人の幸せを願ってるはずだから、応援してくれると思う。私は、そういう風に信じたい人かな」



すると、突然雄大が立ち止まり、いつかの私たちと逆のようになった。


私は、隣から雄大がいなくなって、慌てて後ろを振り返った。



「雄大?」


「麗菜に、聞いてほしい話があるんだ」


「えっ?」


私は、少し怖くなった。なぜなら、その時の雄大の目がとても切なそうな目をしていたから。