そう言って、雄大が連れてきたのは、新しくできたばかりの大きな図書館だった。
「ここ知ってる。この間ニュースで見た」
「本とか読む人?」
「うん!こう見えて、実は本大好きなんだ。
ここも来てみたかったんだ」
「そっか。なら、よかった。俺も、こう見えて本が好きなんだ。
ここにも来てみたかったんだ。でも、麗菜が本好きでよかった」
また、一緒だ。
そう思った。
私たちは、広くて新しい図書館の中へ入り、それぞれが思い思いの本を手に取り、楽しんでいた。
私は時間を忘れて、本に耽っていた。
「あっ、いけない。今何時?」
気づくと、1時間も一人で図書館を楽しんでいた。
私は慌てて、雄大を探した。
広い図書館で、雄大を見つけるのは簡単ではなかった。
雄大がいたのは、建築関係の棚の前だった。
雄大は、近づく私にも気づかず、じっと建築雑誌を読んでいた。
私は、そっと雄大が読んでいた雑誌を覗き込んだ。
「わぁ、びっくりした!?」
私に気づいた雄大が、大きな声を出したので、慌てて指を立てた。
「シー!ここ図書館だよ?」
「悪い。でも、麗菜がおどかすから」
「別におどかそうと思った訳じゃないし。
雄大、建築学科だったよね?
将来は、建築士とか目指してるの?」
「俺、都市開発に興味があるんだ」
「都市開発?」
「こういう図書館の建築とかにも興味があるんだ」
「へえ〜」
雄大の新たな一面が知れた気がして、嬉しかった。
「そろそろ、お腹空いてきただろ?ご飯食べに行こう」
「うん」
