雄大と連絡先を交換したけれど、初めての連絡は、待ち合わせの場所と時間だけのやりとりだけだった。
待ち合わせの場所は、いつもの駅。
先に着いていた雄大。
「ごめん、お待たせ!」
「いや、俺もさっき来たとこ。
じゃあ、行こうか」
今日どこへ行くかは、何も聞いていない。
全て、雄大にお任せだった。
最初に雄大が連れてきたのは、映画館だった。
「映画観るの?」
「嫌だった?」
「ううん、そういう訳じゃなくて」
「実は、この映画ずっと観たかったんだけど、さすがに男一人で観るのは勇気がいるから、悪いけど、付き合ってくれねぇ?」
ずっと変に緊張していた私は、そんな雄大の言葉を聞いて、思わず吹き出してしまった。
「なんだよ?」
「だって、面白くて。しょうがないな!付き合ってあげる!
その代わり、ポップコーンは雄大の奢りね」
「チケットも俺が出すよ。俺に付き合わせるんだから」
「えっ?いいよ」
「いいから」
そう言って、雄大はチケット販売機へと向かった。
「はい、チケット」
「ありがとう」
「よし、次はポップコーン。何味派?」
「私?私は、塩味派」
「一緒だ」
「それに、たっぷりオイル付けちゃう」
「おっ、それも一緒!」
「本当?ならよかった」
意外と気が合うんだと思った。
