「俺も聞いていいか?」
『えっ?』
「もしも・・・凛花とそっくりな人に会ったら、どうする?」
『何言ってるの?雄大』
「あっ、悪い。同窓会の件だけ、夏は難しいと思う。
でも、成人式には帰ろうと思ってるから、その時の同窓会は何か手伝えることがあれば、手伝うよ。
じゃあ・・・」
俺は、話題を戻して、無理矢理電話を切ろうとした。
『雄大!』
だけど、サユリが俺を呼び止めた。
再びスマホを耳に戻した。
『雄大にとって、凛花は凛花でしょ?私にとっても、凛花はあの子だけ。
いくら凛花に似てる人に会っても、その子は凛花じゃない。でしょ?』
サユリの言う通りだった。
『雄大、雄大にとって凛花は特別でしょ?でも、あの子にとっても雄大は特別な存在だった。
特別な存在だからこそ、凛花が願ってるのは、雄大の幸せだと思うよ』
「サユリ?」
『違ってたらごめんね。
雄大、いいなって思ってる人でもできたんでしょ?』
「えっ?」
電話の向こうで、サユリが笑っているのがわかった。
『その人が、凛花に似てるの?』
心を見透かされているような気がして、電話越しなのに、なんだか恥ずかしい気持ちになった。
でも、サユリには、話せそうな気がした。
