「「お疲れ様でした!」」
私と雄大は、一緒に店を後にした。
「駅?」
「うん。雄大も?」
「うん」
そう言って、私たちは自然と二人一緒に肩を並べて、駅へ向かった。
こうして、バイト終わりに一緒に帰るのは初めてだ。
「いつも、一人で駅に向かってんの?」
突然、雄大が聞いてきた。
「うん。そうだけど」
「危なくない?」
「一応、人通りがあるから大丈夫」
「親とか心配するだろ?」
「うん、でも、ちゃんと門限は守ってるから」
「えっ?門限あるんだ」
「一応ね」
その時、雄大のスマホが鳴った。
だけど、雄大は電話に出なかった。
「出なくていいの?電話でしょ?彼女とかじゃないの?」
「大丈夫。てか、彼女いないし」
そうあっさり答えた雄大。
なんとなく、知っていた。
雄大に彼女がいないということ。
だけど、確信はなかった。
「麗菜こそ、彼氏が心配して・・・ないか」
途中まで言いかけて、諦めた雄大に、私はちょっとムッとした。
「ちょっと!どういことよ!」
「だって、彼氏いないだろ?」
「いないけど」
「ほらな」
得意げそうに言う雄大。
気づいたら、私は足を止めていた。
しばらくして、私が付いて来ていないことに気づいた雄大が、そっと後ろを振り返った。
「うん?どうした?」
