雄大は、無意識なんだと思う。
近づこうと思うと、彼はそっと距離を作ろうとする。
晴人と3人で飲み会をしようと提案したのは、私だ。
だけど、本当に何度その話をしても、あまり乗り気ではないような彼。
晴人も乗ってくれたのに、雄大は口ではああ言っているけど、この話が進むことはなかった。
「佐武くん!」
突然、部屋に入ってきた店長が、慌てて雄大を呼んだ。
「今日、この後居酒屋のバイト入ってる?」
「えっ?いや、今日は休みっす」
「この後、時間ない?」
「えっ?」
「本当申し訳ないんだけど、夜のバイトの子がインフルになったらしくて、急に来れなくなったんだ。
代わりに入ってくれる子、夜勤務の子の中から、今から探すから、見つかるまで、バイト延長頼めないかな?」
必死の店長の姿を見て、雄大は優しく言った。
「店長、いいですよ。今晩は、俺が代わりに出ます。その代わり、バイト代頼みますよ」
「本当!?助かるよ!悪いね!この借りはいつか」
「期待しています」
そう言って、帰ろうとしていた雄大は、再びロッカールームに向かった。
