花火☆letter


「それで?雄大は、一人暮らし?」


「あっ、うん」


「そっか。地元は?」


「九州」


「へぇ〜、めっちゃ遠いところから上京してきたんだね」


「そっちは?ずっと、東京?」



「うん。生まれた時からずっと東京」


そうだ。凛花なはずがない。


彼女は、ただ凛花に似ている子にすぎない。


だけど・・・


だけど・・・



「雄大?」


「えっ?」



気づくと、彼女が俺の顔を覗き込んでいた。


そして、優しく微笑みながら言った。


「いいよ」


「えっ?」


「呼び方、呼びやすい呼び方で。

それと、もし『雄大』って呼ばれるのが嫌だったら、『佐武くん』とか、やっぱり『佐武さん』でもいいし」


俺から言っておきながら、彼女に変な気を遣わせてしまった。


彼女には、きっと今の俺の気持ちは見透かされている気がした。


彼女に『雄大』と呼ばれるだけで、胸が苦しくなる。

彼女に凛花を重ねてしまうんだ。



でも、彼女は凛花じゃない。


凛花は凛花、彼女は彼女だ。



ただ、似ているだけ。