花火☆letter


今日から、ピアノ演奏のバイトがスタートする。

友達がこのバイトを紹介してくれたけど、元々ピアノ専攻でもない私がピアノを演奏する仕事なんていいのだろうかとも思ったけど、何事もチャレンジしてみようという精神で応募した。

何より、時給と条件がよかったことが選んだ1番の理由だ。

でも、まさか受かるとわ。自分でもびっくりしていた。


基本ディナータイムに演奏するのだが、初日はお試しにお昼のランチタイムから演奏してみようと言われ、緊張しながらもピアノを弾いた。


ド●ュッシーの『月の光』


昔から大好きな曲で、バイトの面接でもこの曲を弾いた。


1曲引き終わると、店長が近づいてきた。

「ちょっと、来てくれる?」


「はい!」



「紹介するよ。今日から、入ってもらう神岡さん」


店長がそう言って、2人の従業員さんを私に紹介してくれようとしていた。


その時・・・

「あっ・・・」


私の顔を見た彼が驚いていた。


そんな彼を見て、私も同じように驚いた。


「あっ・・・」


彼は、この間、晴人や高校の友達と飲んだ居酒屋の店員さん。


確か、晴人の大学の友達だって・・・


「何?知り合い?」


隣にいた女性が、彼と私の顔を交互に見た。


「あっ、いや・・・」

答えに少し困っている彼を見て、私は口を開いた。


「初めまして、神岡麗菜です。よろしくお願いします」


「よろしく。私、時任しおり」


「よろしくお願いします」