「今日は、みんなに大事な話があるの」
おばさんが突然話を切り出した。
「私たち、引っ越そうと思うの」
おばさんの言葉に、その場にいた俺たち家族は全員固まった。
「ごめんなさい。驚かせてしまって・・・
でも・・・」
言葉を詰まらせるおばさんの代わりに、横にいたおじさんが口を開いた。
「ずっと考えていたんだ。
あの子を亡くしてからずっと、たくさん悩んだ。
そして決めたんだ。私たちも前に進まないとなって」
「凛花が生きていたら、ユウちゃんと同じ今年で20歳になる。
最後にユウちゃんと一緒に、凛花の20歳のお祝いして、この地を離れたいと思ったの」
「そんな・・・」
ふと、横を見ると、母さんも父さんもただ黙って凛花の両親の話を聞いていた。
きっと、この話を今日初めて聞くのは、俺だけなのだろうと察した。
