花火☆letter



 5年前の誕生日の日



 凛花は亡くなった



あの日、傘を持っていない俺を迎えに行こうとした凛花。



視界の悪い道を歩き、横断歩道を渡ろうとしたその時、曲がってきたトラックに跳ねられた。


トラックは、曲がる際に凛花に気づかず、そのまま突っ込んできたらしい。


凛花は、救急車で病院へ運ばれたが、俺が父さんと一緒に病院に着いた時には、もう息を引き取った後だった。



凛花のお母さんは泣き崩れ、凛花のお父さんもそれを支えるので誠意一杯だった。


俺の母さんも同じように泣き崩れていた。


母さんは、長いこと自分を責めていた。


俺を迎えに行くと言った凛花を止めていれば・・・


あの時、こうしていれば・・・・


それは、そこにいた凛花の家族と俺の家族みんながそれぞれ思い続けていることだ。




ただ、一つだけ不思議なことがある。




それは、凛花が事故に遭った場所だ。



凛花は、俺を迎えに行っていたと言ったが、俺の通学路ではないところで事故に遭った。



駅の近くの交差点で、凛花は事故に遭った。


凛花は、どうして通学路と全く逆の道を行っていたのだろう。



凛花は、あの日、どこへ向かっていたのだろう。