「ただいま!」
びしょ濡れになりながら、家に着くと、慌てた顔をした母さんが顔を出した。
「雄大?あれ?凛花ちゃんは??」
「えっ?」
「凛花ちゃんに会わなかった?
雄大が傘を持ってないからって言って、わざわざ迎えに行ったのよ?」
「えっ?!会わなかったけど・・・」
すると、中から凛花のお母さんが出てきた。
「おかえり、ユウちゃん。びしょびしょじゃない!?」
「ただいま。おばさん、俺凛花に会わなくて・・・」
慌てる俺に、おばさんは落ち着いた声で答えた。
「あら、そうなの?もう、あの子ったら、ユウちゃんを迎えに行った意味ないじゃない。
携帯に電話してみるわ。ユウちゃんは、早く濡れた体拭きなさい。
風邪でも引いたら大変」
「俺、凛花捜してくる!」
「えっ、ちょっとユウちゃん!!」
おばさんが止めるのも無視して、俺は玄関の戸を開けた。
すると、母さんが俺の背中に向かって叫んだ。
「雄大!ちょっと待ちなさい!
ちゃんと携帯持って行きなさい!てか、先に凛花ちゃんに電話してからにしなさい」
確かに母さんの言う通りだと思った。
俺は、携帯を取り出し、凛花に電話をした。
だけど、凛花の携帯は繋がらなかった。
胸がざわついて、落ち着かない。
