残念そうな麗菜の顔を見ていたら、自然と俺の手は彼女に伸びていた。
その時だった。
「私ね・・・」
突然話し出した麗菜に驚いて、伸びた俺の手はそのまま止まった。
「ずっと雄大が、私を見ながら誰を見てるんだろうって思ってた」
俺は、返す言葉が見つからなかった。
「きっと私に似ているっていう雄大の知り合いは、ただの知り合いじゃないんだろうなって、ずっと思ってた。
でも、それ以上のことは聞けなくて・・・ううん、聞いたらダメな気がしてたんだ。
でも、ずっと気になってて、今日初めて教えてもらって、なんだか納得した」
「納得?」
「雄大が、私を見て、どうしていつも切なそうな顔をしてたのか。初めて会った時、私を顔を見て、ものすごく驚いていたけど、どこか泣きそうな顔になっていたのは、なぜなのか、ようやくわかった」
「麗菜・・・」
「雄大、雄大は私を見たら、辛くなる?」
「えっ?」
「私を見て、凛花さんを思い出して辛い思いになるなら、私・・・」
「麗菜は麗菜だろ?」
「えっ?」
「凛花は凛花だけなように、麗菜も麗菜だけだ。
確かに、麗菜を見て、凛花を思い出すことがある。
でも、だからって麗菜に凛花を重ねているわけではない。
凛花は凛花、麗菜は麗菜として、見てる」
「ありがとう」
「何が?」
「私は私として、見てくれて」
