えっ!?

彼だってクタクタなのに…

ユキンコが持ってきてくれればいいのに…

「ユキンコ大丈夫だよ!私、歩けるし」

私が、そう言い終わる頃、彼は、すでに二、三メートル先を歩いてた。

「私達も、車に行こうよ」
立ち上がろうとする私を、ユキンコが

「いいよ、待ってようよ」と止める。

──私だったら、
私が行くのに…

そんなこと思っても
仕方がないことだろう。

だって

彼は…

ユキンコの彼なんだから…

彼女の言うことを聞くのも仕方がない。