Better half

そこに店のおばさんが注文を聞きに来た。

「決まりましたか?」

その問いに、私が

「大漁丼二つとぉ…」

と答えると、

「すみません、もう一つ」
栄祐が人差し指を立てる。

おばさんは“はいはい3つね”と言って、場を離れた。

「あれっ?栄祐、ウニ苦手なんじゃないの?」

そう、前に、お寿司を食べに行った時にも、私にウニをくれた。

「えっ、栄祐くんウニ苦手なの?」

ユウも突っ込む。

「ウニは、由記にやるよ」
「えっ!ホント!?やったぁ」