「じゃあ魔法使いさん!呪文じゃなかったら何を使うワケ?」

「『魔法使いさん』じゃなくて、シュガー。俺の名前。
それと、これでも地球人の年齢で言うと100才。
男っていうのも…まぁいいか。
何を使うか、だったね?」

彼はちょっと間をおいて言った。


「いしきだよ。」


-はい??

「いしき…?」

「そぅ、意識。意識を自由自在に操れるのさ!」
彼は当たり前のように言った。

「だから呪文なんて必要ない。意識すればそうなるんだから。
それに今どき呪文って言葉はブラックマジックみたいでよくないな。
魔法使いは恐怖心をあおることはしないよ。」

-私の中で、彼は十分恐ろしくて未知の生命体なんですけど…。