「紗由ちゃんが大地に…健人先輩には言わないでって頼んでた。頬…かなり腫れてたよ」


「…あいつの家の住所わかるか?」


ゆきは何やらカバンを探って、白い紙を取り出した

そして俺に、はいっ!と言って差し出してくる


紙には地図が書いてあった


「ありがとな」

そう言って走り出す俺の手を掴むゆき


「健人…あんたが離れたとして、誰が幸せになるの?」


「え?」

意味がわからなかった


「遠くから守るとかさ!そんな事より近くで全力で守ればいいじゃん!」

そう言って俺の背中を押すゆき。


その言葉で、目が覚めた気がする


「ありがとな。行ってくる」


急いで吉永の家へと向かう