「部員にこんな姿なんて見せれないからな…不安にさせたくねぇし…ありがとうな、マネージャー。」


「いえ…」


あえて吉永とは言わず、マネージャーって言ってくれた健人先輩


私も先輩の役に少しはたてたかな…?


「じゃあ、ゆっくり休めよ。おやすみ」


部屋の前まで送ってくれた先輩。


「おやすみなさい…」


何だか急に寂しくなった。
先輩と離れたくないな…とか…

キュッと自分の服を掴む。


もっと一緒にいたい、なんて…

恋人じゃあるまいし
そんな事言えないよ…


すると自分の部屋に向かって歩いていた先輩が、突然足をとめてこっちを振り返る


「言い忘れた…また明日な!」


少し笑って、また前をむいて歩き出した先輩。


「また…明日です」


前を向いたまま手をあげる先輩。


なんだか私の心を見透かされたみたいで恥ずかしいや…


『また明日な』


明日もあなたに会える


それだけで今日は良い夢が見れそう、なんて思う私は、なんて単純なんだろうー…