スルリと僕を交わして、部屋に入って行く彼女の後ろ姿を、ジッと眺めた。



いつもの甘いシャンプーの香りの中に、何か違う匂いが混ざっている。


僕は、それを見逃さなかった。


目を見開き、唇を噛んだ。