い、今、なんて・・・・!


あっという間の出来事だったけど、私にはすごく衝撃的な出来事だった。

いたってクールに、眉毛ひとつ動かさないままでこんな事いうのだ。

レンにとっては、ほんのなんでもない一言なんだろうけど、そんな何気ない一言が、
私を上気させた。

信じられなくて、ちょっと時が止まったようだった。

「何してんだよ。早く。」

私はぼーっとしていると、レンはもう階段を下りきった所だった。

「あっ、ごめん!!」

私は慌てて階段をおりる。

背中を向けてどんどん歩くレンに、私は一生懸命ついていった。