怒るのも、泣くのも叫ぶのも
切れるのも…。


全て梓が先にやってくれている。



だから私は慰めるために泣かなくて
済むんだ…。



ありがとう、梓。






「…今日、帰り暇?」





さっきから喋らなかった梓がやっと
口を開いた。



「暇だよ。買い物?」





「うん…!!」



「わかった!!」


きっと隆人君のだろう。


隆人(たかひと)君とは…




梓の彼氏である。





きっと誕生日が近いんだろうな…。