俺の記憶はどんどん廃れている。 俺の生活にはメモが外せない。 あと一年。 キミ達にはそう説明していたが、俺の記憶が完全になくなるまでどの位なのかは分からないんだ。 あと365日。 これは俺の希望の数字だったんだ。 レンに会うまではもう記憶なんかいつ無くなってもいいと思っていたけど。 レンを忘れることだけはしたくないと思った。 レンを失いたくない。 ほんとは彼女ともとっくの昔に別れてる。 でもレンには言えない。 言ったら俺はもっと欲しくなる。 レンを。 レンを彼女にしたくなる。