『頼むからホワイトフェンスまでは問題をおこさないでくれ。』

秋斗さんはまるで春斗の保護者のようにそう告げると持ってきたスーツケースを枕にシートに横になった。

『そのスーツケースなにがはいってるの?』

『ひみつ。…あとでわかる。』

『?』

不思議に思いながらも、ふと春斗に目をやると死にそうな顔で運転していた。

『春斗!?大丈夫!?』

『…腹減った。』

そう言えばかれこれ2日も走り続けていてご飯なんて食べていない。

俺もブラックフェンスで眠ってる間は点滴されていたようだがさすがに点滴だけじゃ腹も減る。