春斗さんはタバコに火を付け一服しながら自分たちの過去を少しずつ話しはじめる。
『実はな…涼本人は忘れてるけどさ…現実世界で俺達は連れだったんだ…
3人で悪いことも結構してきたしな…
でも虐殺があって親が殺されて、涼とか他の友達ともバラバラになって、みんなどんどん政府に連行されていかれて…
大変だったんだぜ?
まぁ…俺達は元々親が政府の人間だったのもあって秋斗が親父の書斎から色々情報を持ち出してきて人工知能兵器の事とかこの世界のこととか知ったんだ。
最初は焦ったけど…なんとかしねーといけねぇなぁ…って思って、政府に捕まるまでに親父の書斎にあった書類とかデータチップとか死ぬ気で全部読んだよ。
書類とかチップには…色々書いてあって、機械系得意な秋斗がハッキングのしかたやらなんやら色々覚えてったっけ?
ほんで、どうにか記憶もったままこっちの世界にこれたんだけどこっちにきたら赤ん坊からやり直しだしよぉ…
ぶっちゃけ途方にくれたよ。
でも綾紀さんに会って俺達の親父と知り合いだったって言われて綾紀さん達の計画を手伝うようになったんだ。』
フゥッー…
春斗はタバコの煙を吐き出し背もたれにもたれかかる。
