フェンス


『おっと!こっちだ!!』

そう言って鉄のさびれた扉を押し開け外につながる階段を走る。

もう出口は見えている。

だが…
後ろからはさっきの男…
前からは数人の兵隊。

……どう逃げる?

そう考えた時…

ガシャーン―…

少しデカいトラックが豪快な音を立て突っ込んできた。

『うわっ!?秋斗やり過ぎ。』

少年は嬉しそうにそう言う。

わけがわからない俺は驚きながらも少年を追いかける。

パァァァァァァァァアン―…

…本日二回目。

再び少年の取り出した、おもちゃの拳銃。

前から来た兵士が少しひるんだ隙に少年は俺の腕をつかみ間をすり抜けた。

後はトラックまで一直線。