フェンス


『…ごめんな。』

『うぅん。平気だよ。』

真奈の頬を涙がつたう。
『無事でよかった…』

そんな相手を思いやるような会話を交わした後…
涼が本題を切り出した。

『真奈話したい事があるんだ。…場所を変えよう。』

『話したい事…??』

『あぁ。一回裕と変わってくれ。』

『うん…ちょっと待ってね!裕…涼が変わってって。』

俺は真奈からイヤホンを外し、付けなおした。